19 : 00 ニューオリンズでジャズの旋律に身を委ねる 夕方の診療を終えてパートさ んを見送った後、私にとって至 福の時間が始まります。手早く 着替えを済ませ、南へ動物園方 面へと歩きます。目的地は大阪 メトロ動物園前駅出入口すぐの ドナ・リーというジャズバーで す。ここでは店休日の木曜以外、 ほぼ毎夜 7 時頃より様々なジャ ズアーティストの生演奏が楽し めます。西成ジャズはプロドラ マーである松田順司さんが西成 労働者のために立ち上げられ た、気楽でボランティア精神溢れる演奏活動です。メインがサックスや女性ボーカルの日が ほとんどですが、私はコンテンポラリーなピアノトリオ(p・b・ds)の組み合わせが好きで す(写真1)。大型のライブハウスやコンサート会場ではスピーカーからの音源でしか演奏 を耳に入れることができませんが、ドナ・リーでは奏者の僅か 1 ~ 2 メートル前、飛び散る 汗が降りかかるほどの砂かぶりで迫力あるステージを体感できます。チャージフリーですが 投げ銭というシステムを採っています。ステージの合間にスタッフが籠を持って回りますの で、ビジター一人一人が心付けを入れていきます。演奏が気に入らなかったとしても幾らか は入れるのがマナーで、ワンコインでも大丈夫です。ジャズバーのカウンターチェアは座面 が高く、わざとぐらつくような不安定な作りになっています。西成のニューオリンズでフォ アローゼスのロックグラス片手に、繊細なピアノの音色・アップテンポなベースのリズムに 身体を揺らすと、開拓精神溢れるジャズの旋律に全てを空っぽにして没入することができま す。 20 : 45 新世界から夢の世界へ ドナ・リーを出ると、すぐ筋向いの新世界でジャズライブの余韻に浸ります。お気に入り は「やまと屋総本店」(写真2)。数軒先にはせんべろの聖地とされる「酒の穴」がありますが、 今では有名になり過ぎて昼も夜もミーハーな若者グループで占拠されています。通ならやま と屋一択です。やまと屋では生ビール(お銚子)2 杯(2合)を注文すると、もう 1 杯が無 料になるという独自のシステムがあります。数年前まで 60 分 1 本勝負( 60 分全酒類飲み放 139 写真1ある夜のピアノトリオ。p山田静香さん b(お名前を失念しました。すみません。) ds松田順司さん。
RkJQdWJsaXNoZXIy NDY3NTA=