愛染橋病院:歴史と未来 西 村 匡 司 社会福祉法人石井記念愛染園附属 愛染橋病院 浪速区医師会創立 70 周年おめでとうございます。 私は 1981 年に大阪大学を卒業しました。2004 年から徳島 大学(14 年 3 ヶ月)と徳島県立中央病院(3 年)に勤務し、 17 年余り徳島県で過ごしました。2021 年に帰阪、愛染橋病 院に入職し、浪速区医師会のメンバーに加えていただきま した。 石井記念愛染園は 1917 年(大正 6 年)に設立されました。 我が国児童福祉の父と呼ばれる石井十次の精神を継ぎ、大 原孫三郎により設立されています。石井記念愛染園の事業 内容は時代の流れとともに紆余曲折があるものの、石井十 次の「活ける社会事業」、大原孫三郎の「囚はれざる社会事業」という理念は脈々と現在に 至るまで受け継がれています。乳幼児や妊産婦に対する健康相談事業から訪問看護事業、診 療所の開設という企図が病院開設へと発展し、1937 年に愛染橋病院が設立されます。 設立当初から周産期医療に力を注いできました。多い時には年間3,000例を超える分娩を扱っ ていました。少子化に伴い近年は年間約 1,500 例となっていました。さらには新型コロナウ イルス感染症流行に伴い、3 年ほどは 1,200 例程度になっています。ただ、新型コロナウイ ルスに感染した妊婦の受け入れを始め、従来からのハイリスク妊婦の受け入れ基幹病院とし ての機能は十分果たしていると自負しています。新生児医療では重症新生児の受け入れ基幹 病院として活動を続けています。令和 2 年からは新しい新生児搬送用救急車の運用を始め、 新生児迎え搬送件数は増加しています。 周産期医療以外では地域の先生方や施設との協力を強め、地域貢献できるように尽力して います。地域連携を通じての依頼にはできる限り対応するように努めています。 少子高齢化は今後ますます進んでいきます。これに対して医療側もしっかりと対策をしてい く必要があります。それぞれの特徴を活かして医療を分担していかなければ、将来にわたっ て地域医療を維持できません。地域連携は今後ますます重要な鍵となっていくと思います。 今後も医師会の皆様の御指導・御鞭撻のほどお願い申し上げます。 浪速区医師会のさらなる発展を祈念しております。 62
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