浪速区医師会 七十年の歩み

始まったものであるが、iPadとSyncnel for Enterpriseの登場で、急速に進化を遂げている。 また,ブルーカードシステムに関しては、2010 年の大阪府医学会総会で発表しており,登 録患者の地区や登録主病名、要介護度、認知度、基礎疾患などのデータをレトロスペクティ ブに分析して報告した。将来的には、疾患の地域特異性やデータに応じて、より需要のある 診療科目をネットワークに増やしていくことも検討している。 当時救急搬送所要時間が 17.1 分と 20 分以下を実現しており、また受け入れを拒否された ケースはない。実際に登録した患者とその家族からは、ブルーカードを持っていることで「こ れまでと安心感が違う」と言われ高評価を得ている。また,このシステムは普段から信頼関 係のある患者との間で成り立っており、病院にとっても安心できるものである。 われわれは、できればこの制度を大阪全域に広げていきたいと考えている。2010 年より、 病診連携委員会のメンバーと、ソフトバンク社、フィードテイラー社、住友セメントシステ ム開発社と複数回にわたり合同会議を設け、協議して進めてきた。それにより、現在第 2 ス テージまで現実化している。 将来の展望も含め、以下に第 4 ステージまでの概略を示す。 1. 第 1 ステージ:ブルーカードを FAX で医師会に転送し、そのデータを開業医とネッ トワーク病院の担当医がSyncnel for Enterpriseで閲覧できる。 2. 第 2 ステージ:ブルーカードとその患者の医療データ(採血,画像所見,心電図, 薬剤情報など)を主治医が自分でアップする。そのデータをiPad,iPhoneを用い Syncnel for Enterpriseで閲覧できる。 3. 第 3 ステージ:iPad を用いて PC を使わずにデータを主治医がアップする。そのデー タをSyncnel for EnterpriseでPC、iPad、iPhoneで閲覧することができる。 4. 第 4 ステージ:患者が世界中どこに行っても、自分の情報を PC、iPad、iPhone だ けでなく、あらゆるスマートフォンで閲覧することができる。 将来的に血液検査会社、画像診断センター、調剤薬局の協力が得られれば、主治医はブルー カードを登録さえすると、後はほかの機関がデータアップしてくれる時代が来る。そのよう なことを可能にしてくれるのが iPad と Syncnel for Enterprise の最強タッグなのである (図6)。 医療クラウドと言えば、電子カルテクラウドが先行しているが、われわれの地区でとった アンケート結果によると、開業医のうち電子カルテ導入組は 2 割程度で、後の 8 割のうち数 年内に電子カルテ導入の可能性がある施設は 1 割のみであった。つまり、エリアの 7 割は、 当分の間電子カルテを導入する意思はない。一方,セキュリティさえある程度担保されれば、 24

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